油絵画筆

油絵画筆は豚毛に代表されます。油絵具は水彩絵具と異なり、独特の粘りがあります。 従って、絵具を塗り込み、盛り上げるために、弾力が強く、耐久性のある豚毛が良く使われます。もちろん、作風や制作過程に於いて溶き油などを混ぜ、やわらかくした絵具を塗るための軟毛筆も必要です。
軟毛筆は毛質により弾力、描感が各々異なるので、用途に応じて数種類の毛が使い分けられています。

油絵画筆の選び方

●硬毛筆(豚毛)
最も多用される平筆には、フィルバート型とフラット型があります。フィルバート型は、フラット型を使い込んだ形に最初から作ってありますので、特に初心者には使いやすい筆です。16,12,8,4,0号を各2本位づつ、丸筆は12,6,2号前後のものを各2本くらい揃えるとよいでしょう。
●軟毛筆
作画意図により異なりますが、豚毛に準じて揃えるなら、12,4,0号を各1本位揃えます。軟毛筆は、コリンスキーやイタチ毛のものから、馬毛のものまで種類も多く、使用感や価格も異なりますが、大事に使う筆として、やはり良いものから揃えたいものです。
●穂先つくり
豚毛は自然にカーブしています。その毛のクセを利用して筆の穂先を形づくっていますが、穂先の作り方の代表的な方法として
・マキ製法(カールした毛を内向きに円陣を組んだように揃え穂先を作ったもので、先のまとまりが良い)
・あわせ製法(カールした毛を一定方向に揃え2等分して双方を内向にあわせて穂先を作ったもの。フィルバートやフラット型を作る時に優れた製法です。)
他に、豚毛のクセを完全に取り、円錐形の容器に毛を入れて形を作る方法等もありますが、毛にコシがなく、油もないため折れやすい筆になってしまいます。
ホルベインの代表的な筆はマキ製法やあわせ製法によって作られています。

穂先の形と用途

原毛の種類

画筆のお手入れ方法
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