絵用下地材とは

市販の白いキャンバスをそのまま使用できますが、下地の性質を改良したい場合には各種下地用絵具を塗ります。
たとえば、①支持体の固有色を隠し絵具の発色を良くする。②絵具の固着を助ける。③絵具の光沢や乾燥を調整する。
などです。また、④塗り方に変化をつけることで表現の幅を拡げる、といった二次的な目的もあります。


■ ファンデーション絵具

普通のチューブ入りの絵具と同じように粘度があり。厚塗りしたりタッチをつけたりできる下地用絵具です。
ファンデーション絵具を柔らかくする場合は、揮発性油で行います。乾性油の画用液を用いると乾燥に時間が掛かることもありますが、膜が出来て絵具の固着を悪くするからです。塗布した画面は出来ることなら1か月以上の乾燥期間を経て使用してください。


■ クイック ベース

クイック ベースは流動性の下地材です。乾燥後は光沢のない堅牢な下地となり、上に塗った油絵具の固着・のび・発色が良くなります。
キャンバス、綿布(帆布地)、 板や合板パネル、紙ボードなどの他、古いキャンバスの更生にも使用できます。


■ アブソルバン

「白亜地」と呼ばれる、吸収性のある下地を作ります。これまで「ムードン」+「膠液」で自製していた吸収性下地を簡単に作ることが可能です。
「ジェッソ」と同様に水性のアクリルエマルションが糊剤となっていますので、取り扱いが簡便です。

吸収性下地を使用すると、絵具のメディウム分が吸収されることにより、塗膜が明るくなり、つや消しの、鮮やかな発色を得ることができます。また、特に油絵具使用時は、絵具の表面乾燥が極めて速くなります。

油彩だけでなく、アクリル絵具、水可溶性油絵具 デュオ、テンペラなど様々な絵具の下地としてご使用いただけます。

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